春靄の備忘録

競馬と読了本の記録.

現代社会の椅子取りゲームに勝ち抜くために -「課長」から始める社内政治の教科書-

「課長から始める社内政治の教科書」

社内政治なんて存在しないと思っていたが,ここ最近になって痛烈に社内政治を意識させられた為,読んでおくことにした.

 

社内政治を意識させられたきっかけは,上司の異動だ.

かつて,社運を握ったプロジェクトの旗振り役をしていた上司がそのプロジェクトに取り組んでいたが,今年度から役職を離れた.昨年度からプロジェクトが想定よりも進まない事態に陥いった.その結果,上司がトカゲのしっぽ切りのように役職から離れ,後任に任せてしまった.後任は力不足との見方があった.

 

そうした社内の人事を好き放題かき回すには力が必要だ.

今回そう感じた為,社内政治の書籍を読んで今後のビジネスマンとしての生活に役立てたいと思う.ビジネス書はいろいろな人の断片的な経験談なことが多い為,今回はいくつか重要そうな事柄に絞って要旨を紹介する.

 

社内政治は「長期戦」である

長期間一緒に働くとその人がどんな人か周囲の人に知られてしまう.

周囲の信頼を勝ち得ていない人に影響力はない.

信頼を勝ち取るためには誠実に生きる.

 

世の中には恩を返さない人がいる

恩を返さない人がいてもそういう人がいるものだとして,受け入れられるだけの度量を持つ人になる.

 

議論に勝つことは相手のメンツを潰すことがある

議論に負けてメンツを潰された相手は相手を恨む.

社内政治では,敵を作らないことが重要なので議論に勝とうとすることは長期的には得策とは言えない.

 

議論を避け,相手の欲求を利用して誘導する

議論には勝ち負けが生じるため,そもそも議論が生じないように努めるべきだ.

相手の欲求を利用すれば,交渉を有利に進められる上に相手の好意まで得られる.

相手を味方につけつつ,自分の思い通りに動かすのが典型的な政治巧者のやり方

 

議論の結果を左右するのは論理ではなく感情

相手にしゃべらせて駆け引きの材料を入手する

相手にしゃべらせられれば,議論で一時的に負けても良い.

 

情報戦を制すること

キーパーソンとの交流により,情報を効率的に得ることができる.

課題意識を持つことで情報の取捨選択が可能になる

社内の情報格差を利用する

キーパーソンとのネットワークが得られ宇情報を決定づけている.

社内ゴシップの情報ルートは多少あっても良い.話す側にはならない方が良い

 

目立つか

名刺代わりになるような実績があるか

 

どこにいるか

私自身の立ち位置は,支持者の存在感によって決定される.

社内政治は栄枯盛衰.誠意をもって周囲の方に接すること.

下から支持される人は潰れにくい為,立場の弱い人を味方につける.

権力を持っている人主,部下に慕われる人を引き上げる.

最終的な人事権をだれが掌握しているかを知るべき.

 

その他

加害行為は一気にやるべき.

上司の欠点を指摘し,変えようとすることが間違い

 

最後に

社内政治に勝とうが負けようが,人生においては大した問題ではない.

 

ビジネス書なので,読後感は全くない.

現状私はこの書籍で取り上げられているような経験をしたことが無い為,実感があまりわかない.ただ,こうした世界があることが分かった.